伝統行事について
お彼岸
お彼岸は春と秋の年二回、春の彼岸は春分の日、秋は秋分の日を中心に、それぞれ前後三日の七日間です。昔から仏教では西の方角に極楽浄土があると考えられてきました。春分の日、秋分の日である「中日」は、太陽が真東から真西に沈むこの時期は、ご先祖様の供養にもっともよい時とされています。
祭壇やお仏壇には春は牡丹餅、秋はおはぎを作り、お霊具を御供えしてお祀りしましょう。
お彼岸の間はご家族でお墓参りをして、日頃の感謝をお伝えしましょう。
お盆
お盆とは、ご先祖さまの霊があの世から帰ってきて、家族と一緒に楽しいひとときを過ごし、また帰っていくという日本古来の行事です。お釈迦さまの弟子の一人である目連尊者が、亡くなったお母さんがあの世で苦しんでいるのを救ったことから、父母やご先祖さまに報恩感謝をささげ、ご供養をする大切な日となりました。
このように、お盆には亡き人の冥福をお祈りし、ご供養することと、ご先祖さまに心から「ありがとう」と感謝をささげるとても大切な行事と言えます。
お盆のスケジュール
盆提灯・灯篭
初盆を迎える家は、提灯を7月31日の夕方から8月31日の夕方まで飾り、献灯供養します。
この地方では一般的に、お盆提灯を3年間飾りますが、2年目・3年目のお盆は、7月31日から8月16日まで飾ります。
提灯に戒名を書き、ご先祖さまに間違いなくお帰りいただきます。
吊り下げる場所は縁の軒下か玄関がいいでしょう。夕方から火を灯して就寝前に消したりしますが、できれば明け方まで灯すのが理想的です。最近は安全のため、電装式になっています。
3年たって、かつては提灯を川や海に流していましたが、近年は環境上のこともあり、墓地や河原でおはやしいただいております。
※ お盆提灯は、葬儀用に飾る回転灯とは形も意味合いも違います。
精霊棚
家の玄関先や縁の脇に、精霊棚を設け、花立、香炉、水や供物などを供えます。お寺さまより五仏の幡をかざり、その土地の精霊や餓鬼を供養します。
ところによってはナスやキュウリを牛や馬にみたて供えこの牛や馬に乗ってご先祖の霊が帰ってくると言われます。
巳正月
巳正月とは愛媛県でも特に中・東予地方に残る伝統行事で、そのいわれは南北朝時代までさかのぼるそうです。その年に亡くなった人の正月の意味を持つもので、12月の第一の巳の日または、第二の巳の日に近親者が、お正月のようなことを行います。
島嶼部や中予地方では「巳午」に行うところもあります。巳正月の内容は地域によっても異なりますが、普段行わない奇抜な内容が多く、それまでの状況を断ち、けがれを捨てて新年を迎えたいといういわれでもあります。しかしこれといった決まりはなく、思い思いに故人を偲ぶ良き日とすればいいでしょう。
・ 12月に入った巳の日にお正月を迎えるということで、前日の辰の夜に近親者でお墓参りをいたします。
・ 法事と違って、特にこの案内はいたしません。
・ 当日ついたお餅と逆さあみのしめ飾り(当店にあります)を用意し、お墓ではそのお餅をわらなどであぶり、皆でちぎって分けて食べます。
・ お墓参りの間、一言もしゃべらないのは、敵に悟られないようにこっそりとお参りするという昔からの言い伝えからきています。
・ お家に戻って、近親者にはお餅を雑煮やお汁粉で振る舞うことあります。