【今治のお仏壇屋さんのコラム ~お位牌いろいろ~】
2017-10-09
こんにちは、田中仏光堂です。
お位牌、それは仏様を象徴する非常に重要なお仏具です。
今回はそんなお位牌にスポットをあてて、記事をお送りしたいと思います。
お位牌については、以前「失敗しないお位牌の選び方 今治・西条編」。 にて意味合いや選び方について
色々と書かせて頂きました。(読まれてない方は是非一度ご覧ください!)
今回はそんなお位牌の代表的な 種類についてご説明いたします。
【1】 春日
会津塗 春日
春日とはお位牌の名称です。位牌頭部が櫛(くし)型で、足部が独特の形をしていることが特長です。
金箔、金粉などで装飾されるのですが、全体的に派手に加飾はせず、写真のようにシンプルで落ち着いた仕上げが一般的に多い形です。
少しシンプルすぎると感じられる方は、蓮華付春日という形を選ばれることもあります。
いずれにせよ、落ち着きの中に輝きを放つ全国はもちろん、今治・西条地域においても伝統的かつ代表的なお位牌です。
会津塗 蓮華付春日
【2】 勝美
上記の春日位牌をベースに、足部に独特の前垂れをつけたものをいいます。
また、札板部分(戒名を彫り込むところです)もモッコ形という独特の形をしています。
シンプルな概観の中に彩り鮮やかなアクセントのある魅力的なお位牌です。
ちなみに勝美という名前はこのお位牌の形を考案された東京の職人さんのお名前からきているそうです。
自身の名前が定番になるというの職人冥利につきますね。
【3】 千倉座
千倉座とはお位牌の伝統的な形の一つです。
特長は蓮華とよばれる札板の下部が、ハスの花をかたどったような優美な形をしています。
全体的に金箔や金粉の加飾がされ、豪華で厳かな印象をうけるお位牌です。
今治・西条地域でも古くからよく使われており、現在でも一人彫り、夫婦位牌を問わずお使い頂いている定番のお位牌です。
最近は金箔仕上げよりも、落ち着いた輝きの金粉仕上げの千倉位牌が人気があります。
一般の方には少しわかりにくいのですが、微妙な彫り・仕上げの差などで様々種類があります。
【4】 京中台
丸みをおびた優しい印象の足部分が特長的なお位牌です。
蓮華の部分は蓮の形をかたどった形で装飾しています。
シンプルでありながら、華やかさをかたどったお位牌で人気のあるお位牌です。
【5】 銀杏
お位牌は様々な産地で製作されており、その中でも高野位牌と呼ばれるものがあり、高野山近辺で製作される高級位牌です。
いわばお位牌のブランドのようなもので、長くお祀りするお位牌にふさわしい高品質なお位牌を供給している産地になります。
銀杏は高野位牌の代表的なお位牌の一つで、銀杏の葉の形をイメージした下台を持ち、塗りを美しさを強調するため、あえて装飾を排しています。
ベースは伝統型のお位牌ですが、近年人気が高まりつつあるモダン仏壇にもマッチするようにデザインされています。
今治・西条地域のお客さまはお位牌を長くお祀りされることが多いため、当店でも品質の良いものを厳選しておすすめしていますが、
その中でも特におすすめしたい逸品となります。
いかがでしたでしょうか?
ご紹介させて頂いたのはほんの一部ですが、黒塗りの本位牌の種類について書かせて頂きました。
ご紹介しきれなかった分に関しましては、またの機会に書きたいと思います。
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